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2005年05月ログ。   

 テレビ放送のデジタル化が進められている。

 既に首都圏などではデジタル放送が行われており、去年くらいから盛んに宣伝しているのを目にする。2011年には全てのテレビ放送をデジタルにしようという計画も発表されていて、そうなると従来のテレビチューナーが使えなくなることもあって、いろいろと話題になっている。

 その一方で、ラジオ放送もデジタル化することになっていたらしい。全然知らなかった。聞くところによるとデジタル化のメリットは音質の向上だけでなく、これからのラジオは、データ放送や動画の配信も可能になっていくのだとか。

 ちょっと待て。

 ラジオで動画が見れるってどういうことだ。それはラジオじゃなくてテレビだろう。

 「ラジオ」って、別に音声放送だけを表す言葉じゃないよ、みたいな、くだらない用語解説は聞きたくない。じゃあ今までテレビはラジオだったか。そうじゃないはずだ。俺はラジコンのラジの話をしていない。ラジオって言ったらラジオだ。俺の言ってること間違ってるか。

 揺さぶられるテレビとラジオの概念。放送のデジタル化によって、ラジオはテレビになり、テレビはラジオだったことに気付く。ドロドロに溶けていく二つの意味。ゆがんでいく世界。俺が今まで信じていたものは何だったのか。この世に信じられる真実は無いのか。もう何も見たくない、聞きたくない。


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