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2003年08月30日ログ。   

●2003/8/30

 自由、ということについて考えてみた。

 昔の話だが、高校の修学旅行で、日程の中に「東京で丸一日自由行動」という日があった。ところが東京について何の知識も持ち合わせない田舎者の俺は、つい皇居とか東京タワーとかに行ってしまった。今になって思う。高校生が東京で見るべきものって、もっと他にあったんじゃないか。あんな結果に終わるなら自由行動なんていらなかった。

 他の例も考えてみよう。例えば、ギターを買ったとする。まあ3ヶ月くらい遊んでいるうちに、少し弾けるようになってくる。そして友人に「最近ギター始めたんだよね」と言ったところ、「仲間内でバンドやってるんだけど来てみないか」と誘われる。「いやいや、始めたばかりで全然弾けないから」と断るも、「大丈夫だって、俺達だってへたくその集まりだから」と言われ、ノコノコと貸しスタジオに顔を出すわけだ。そこで言われる衝撃の一言。「じゃあ俺達で合わせるから、ちょっと自由に弾いてみて」。頭をめぐる疑問。自由って何だ。

 これらの話が一般的だったかどうか全くもって自信が無いが、自由、という状況を生かすには自分の中に何某かが無いとダメなのだ、ということは伝わったのではないかと思う。

 今まで、自分の生活に自由が足りないと思っているだけだったが、漠然と自由を欲するだけじゃなく、いつか自由を手に入れる日までに、自由を満喫できる人間になっておきたいと思う。そうしないと、いざ自由と言われた時に朝から晩まで寝るしかなくなる。もしくは「プリンで一杯にした風呂に入ってみる」とか「歯磨き粉のチューブを全部しぼってみる」とか、自由を履き違えたようなことしか思いつかず、せっかくの自由がどうでもいい方向で浪費されることになる。

 「自由について」なんて大上段に構えてしまって結局なにが言いたいかというと、休みだからって朝から晩まで寝ながら「あぁ、ヘアムースの缶を一本買ってきて全部出したらどれくらいの量になるか調べてみようかなぁ」などと考えているような俺の暮らし向きを見直したいということ。

 



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