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2003年11月30日ログ。   

●2003/11/30

 友人の結婚式に行ってきた。

 式から見た。神父さんが「誓いますか?」とか言うタイプのやつ。何度出席しても、ああいう欧米風の儀式には慣れることができない。「誓いのキスを。」と聞いて、うわぁ、親戚一同の前でキスするのかよ、と思ってる自分。「賛美歌斉唱。ご起立ください。」と聞いて、うわぁ、なんか照れるなぁ、と思ってる自分。

 しかも今回の式で歌われた賛美歌が、どういう狙いだか知らないけど「慈しみ深き」みたいなメジャーな歌じゃなくて、なんか通好みな選曲だった。歌える人、ほとんど居なかった。みんなポカーンとしてた。残念ながら参列者の中にキリスト教で育った人が少なかったんだと思う。俺の知る限り、新郎新婦もキリスト教徒じゃなかったと思うし。

 結婚式だからって急に言われてもねえ、という話。

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 俺が一昨年に釧路で見た光景を思い出した。真宗大谷派の門徒だったと伝え聞く叔父の葬儀に参列した時のこと。途中までは良くあるスタイルの葬式だったと思うのだが、お経が終わった時に、坊主が突然「それでは、お手元の冊子の最後のページをお開きください」って言い出した。確かに手元には冊子があった。何事かと思い、最後のページを開いたところ、そこには楽譜が。

 坊主「み仏にいだかれて、斉唱。」

 葬式で歌?と思っていると、参列者全員が伴奏に合わせて一斉に歌い出した。お年寄りから小さい子供にいたるまで、本当に全員。しかも、みんなすごい大声で。いきなり盛り上がった。何百人もの参列者が生み出す巨大なグルーヴ。ちょっと会場も揺れてたんじゃないかと思う。何だかわからないけど怖くなって、俺も必死になって口パクで歌ってるフリをした。助けを求めて横を見たら、俺の両親も口パクで頑張ってるところだった。

 すごい光景だった。無宗教の我が一家には軽い衝撃だった。いいものを見たと思う。結婚式で見たいかどうかは別として。

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 友人へ。結婚おめでとう。いい結婚式だった。でも、出席者全員に「金のなる木」を配るのって、いやがらせにしては少し遠回し過ぎるんじゃないかな。

 



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